家賃と同じ返済額なら安心?|住宅購入で「予算オーバー」になる人に共通する4つの落とし穴

住宅ローンの選び方

「今の家賃が12万円だから、住宅ローンも月12万円ぐらいなら大丈夫ですよね?」

住宅購入のご相談で、本当によく聞く言葉です。

特に30代の共働き夫婦は、世帯年収も比較的高く、住宅ローンの審査も通りやすいため、「今の生活なら問題なく払えそう」と感じやすい傾向があります。

実際、その感覚は間違いではありません。

ただ、ここで注意したいのは、「家賃」と「住宅ローン」は、同じ『毎月12万円』でも中身が全然違うということです。

そして実際に、住宅購入後の家計相談では、

・ 思ったより貯金が増えない

・ 教育費が重なって苦しくなった

・ 修繕費が想像以上だった

・ ボーナスが減って返済が厳しい

というケースが少なくありません。

住宅購入は、人生の中でもかなり大きな意思決定です。

だからこそ、「借りられる金額」ではなく、「将来も安心して払える金額」を考えることがとても大切になります。

今回のテーマは、「家賃と同じ返済額なら安心」と考える前に知っておきたい、4つの落とし穴についてです。

物件価格だけでは家は買えない

住宅購入を考え始めると、多くの方がまず物件価格に注目します。

「4,500万円の家か…」

「月々の返済はいくらだろう?」

もちろん大切な視点です。

ただ、実際には“物件価格以外”にも、かなりまとまったお金が必要になります。

例えば、

・ 仲介手数料

・ ローン手数料

・ 登記費用

・ 火災保険

・ 印紙税

・ 固定資産税の精算

・ 引っ越し費用

・ 家具・家電の買い替え

などです。

特に住宅購入直後は、

「カーテンを買った」

「エアコンを追加した」

「冷蔵庫を新しくした」

という支出も重なりやすく、思った以上にお金が出ていきます。

一般的に諸費用は、

・ 新築:物件価格の5〜7%

・ 中古:7〜10%

程度が目安と言われています。

例えば4,500万円の住宅なら、諸費用だけで200万〜400万円近く必要になるケースもあります。

つまり、「毎月の返済額だけ見て判断する」と、この初期費用が抜け落ちやすいんですね。

実際、購入後に預貯金がかなり減ってしまい、

「こんなに現金が減ると思ってなかった…」

と不安になるご夫婦は少なくありません。

ボーナス前提の返済は、家計が崩れやすい

住宅ローンの返済シミュレーションを見ると、

「月々9万円、ボーナス時15万円」

のような組み方を提案されることがあります。

これを見ると、

「月々の負担が少なくなるなら、その方が楽そう」

と感じる方も多いです。

ただ、ここには大きな落とし穴があります。

それは、“ボーナスは保証されていない”ということです。

数年前までは、今ほど物価も上がっておらず、将来の見通しも比較的立てやすい時代でした。

ですが最近は、

・ 物価上昇

・ 社会保険料の増加

・ 教育費の上昇

・ 会社業績の変化

など、家計を取り巻く環境がかなり変わっています。

特に共働き世帯の場合、

・ どちらかが時短勤務になる

・ 転職する

・ 体調を崩す

・ 子どもの事情で働き方を変える

ということも現実的に起こります。

今の収入が10年後も続くとは限りません。

にもかかわらず、住宅ローンだけは何十年も固定で続きます。

だからこそ、「今払えるか」ではなく、

「将来、収入が下がっても維持できるか」

という視点が必要になります。

変動金利は“今”ではなく“未来”で考える

現在、住宅ローンを借りる人の多くは変動金利を選んでいます。

理由はシンプルで、固定金利より金利が低いからです。

毎月の返済額も抑えやすいため、

「変動の方が得に見える」

と感じるのは自然だと思います。

ただ、変動金利には当然リスクもあります。

名前の通り、“金利が変動する”からです。

つまり、将来的に返済額が増える可能性があります。

ここで大切なのは、「金利が上がるかどうかを当てること」ではありません。

正直、それは誰にも分かりません。

大切なのは、

「もし金利が上がったとしても、自分たちの家計は耐えられるか?」

を確認しておくことです。

例えば、

・ 金利が1%上がったら?

・ 教育費が増えたタイミングだったら?

・ 車の買い替えと重なったら?

という視点です。

住宅購入後に苦しくなる方は、「ローン単体」で考えてしまうケースが非常に多いです。

でも実際の家計は、

・ 教育費

・ 老後資金

・ 保険

・ 車

・ 旅行

・ 日々の生活費

など、全部が同時に動いています。

住宅ローンだけ切り離して考えると、危険なんですね。

持ち家は「買った後」にお金がかかる

賃貸と持ち家の大きな違いのひとつが、修繕費です。

賃貸なら、

・ 給湯器が壊れた

・ エアコンが故障した

・ 外壁が傷んだ

という場合でも、基本的には大家さん負担です。

ですが持ち家になると、全て自分で負担する必要があります。

例えば戸建てなら、

・ 外壁塗装

・ 屋根修繕

・ 給湯器交換

・ 水回り設備の交換

など。

分譲マンションなら、

・ 管理費

・ 修繕積立金

が毎月かかります。

特に修繕積立金は、将来的に値上がりするケースも珍しくありません。

購入時は、「月々の返済なら払えそう」と思っていても、10年後、15年後に想定外の支出が重なることがあります。

実際、家計相談をしていると、

「住宅ローンそのもの」より、

“住宅ローン以外の支出”で苦しくなるケースの方が多い印象です。

「借りられる金額」と「安心して返せる金額」は違う

住宅ローンは、年収が高いほど大きな金額を借りられます。

特に世帯年収700〜1000万円の共働き夫婦は、金融機関から見ると比較的“優良”なお客様です。

だからこそ、想像以上に借りられてしまいます。

でも、ここが怖いところでもあります。

金融機関が見ているのは、「貸せるかどうか」です。

一方で、本当に大切なのは、

「その金額を払っても、家族が安心して暮らせるかどうか」

・ 教育費

・ 老後資金

・ 働き方の変化

・ 将来やりたいこと

まで含めて考えないと、本当の意味での“適正予算”は見えてきません。

まとめ|不安を感じるのは、真剣に考えている証拠です

真面目に住宅購入を考えている方ほど、

・ この金額で大丈夫かな

・ 将来苦しくならないかな

・ 本当に今買うべきかな

と不安になります。

でも、それは悪いことではありません。

むしろ、真剣に家族の未来を考えているからこその不安だと思います。

住宅購入は、「勢い」で進めようと思えば進められてしまいます。

だからこそ、一度立ち止まって、

・ 自分たちの家計

・ 将来の支出

・ 働き方

・ 教育費

・ 老後

を数字で整理してみることは、とても大切です。

最後に

・この価格で本当に大丈夫なのか不安

・自分たちの適正な予算が分からない

・誰かに客観的に見てほしい

そう感じているなら、一度、数字で整理してみることをおすすめします。

住宅購入は、「なんとなく」で決めるには大きすぎる買い物です。

だからこそ、安心して進めるための確認は、感情ではなく数字で判断することが大切だということが伝われば幸いです。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

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