住宅を買ったり、子どもが生まれたりすると、「そろそろ保険を見直そうかな」と考える方は多いです。
実際、ご相談でも
「医療保険って入った方がいいですよね?」
という質問をよくいただきます。
テレビでよくCMが流れてくる、「入院日額5,000円」、「手術1回10万円」というような保険です。
ですが、それよりも先に確認をするのは、
「もし何かあったとき、一番困ることは何ですか?」
ということです。
実はここを整理すると、医療保険が必要な人もいれば、優先順位が低い人もいます。
保険は「人生設計」を守るためのもの
保険は、病気になったから入るものではありません。
本来は、
「人生設計が崩れてしまうリスクに備えるもの」
です。
例えば30代共働き夫婦なら、
・ 住宅ローン
・ 子どもの教育費
・ 老後資金
・ 毎月の生活費
こうした将来のお金を計画している家庭が多いでしょう。
もし病気やケガで働けなくなれば、この計画が大きく崩れてしまいます。
だから考えるべきなのは、
「何が起きたら家計が苦しくなるか」
なのです。
医療保険がカバーするのは「入院」と「手術」が中心
医療保険の基本的な保障は、
・入院給付金
・手術給付金
です。
もちろん最近はさまざまな特約がありますが、中心となる保障はこの2つです。
そのため、通院治療の場合は給付金が出ないことが多く、オプションで付けられる『通院給付金特約』も入院の前後、入院後といった条件が付くケースが多いです。
つまり、医療保険とは
「入院や手術にどれくらい備えたいか」
という保険になります。
でも今の医療は「入院しない治療」が増えています
昔は病気になると長期間入院することが一般的でした。
しかし現在は医療技術が進歩し、入院期間は年々短くなっています。
平均の入院日数は1990年には44.9日でしたが、2023年には28.4日となっています。
つまり、
「病気=長期入院」という時代ではなくなっている
のです。
入院費は公的制度でかなりカバーされます
さらに日本には、公的医療保険制度があります。
医療費の自己負担は原則3割。
さらに高額療養費制度を利用すれば、自己負担額には上限があります。
例えば、年収約370万〜770万円程度の方なら、医療費が100万円かかっても自己負担は約9万円程度です。
もちろん差額ベッド代や食事代など自己負担になるものもあります。
それでも、
「何百万円もの医療費を自分で払う」
というケースは、それほど多くありません。
本当に家計を苦しくするのは「働けない期間」
実際に家計へ大きな影響を与えやすいのは、
入院費よりも収入が減ること
です。
例えば、
・ がん治療で仕事を休む
・ 後遺症が残って働き方を変える
・ 長期間リハビリが必要になる
こうしたケースでは、傷病手当金や障害年金など公的保障はありますが、現役時代と同じ収入にはならないことがほとんどです。
将来は介護のリスクもあります
さらに年齢を重ねると、医療より介護の負担が大きくなる家庭もあります。
介護は何年も続くことがあり、
・ 介護サービス
・ 住宅改修
・ 福祉用具
・ 家族の離職
など、医療費とは違う形で家計に影響します。
これらは一般的な医療保険だけでは十分に備えられません。
医療保険が必要な方とは?
ここまで見ると、
「医療保険は不要なんですね」
と思われるかもしれません。
ですが、医療保険が役立つ方ももちろんいます。
①急な医療費を貯蓄だけでまかなうのが難しい方
生活防衛資金が十分にない場合、10万円前後の自己負担でも家計への影響は小さくありません。そのような方にとっては、医療保険が安心に繋がります。
②自営業やフリーランスの方
会社員のような公的保障が少ないため医療保険を検討する価値があります。ただし、入院費よりも、病気やケガで働けなくなったときの収入減少の方が大きな問題になることも少なくありません。医療保険だけでなく、就業不能への備えや十分な貯蓄もあわせて考えることが大切です。
③差額ベッド代や先進医療なども備えたい人
高額療養費制度では医療費の自己負担額は抑えられますが、食事代や日用品代、差額ベッド代など対象外となる費用もあります。
つまり、医療保険が必要かどうかは、一律に決まるものではありません。
大切なのは、「みんなが入っているから」ではなく、自分たちの家計や人生設計に照らして、本当に必要な備えなのかを考えることです。
まとめ
保険は、たくさん入ることが正解ではありません。
反対に、すべて不要というわけでもありません。
本当に必要なのは、
「自分たちの家計では、何が起きると困るのか」を把握しておくことです。
医療保険が必要な家庭もありますし、他の保障を優先した方がいい家庭もあります。
その答えは、年収や住宅ローン、教育費、貯蓄額によって変わります。
だからこそ、保険だけを考えるのではなく、人生設計全体から考えることが大切です。
最後に
「医療保険に入るべきか迷っている」
「今の保険料が家計に合っているか知りたい」
「住宅ローンや教育費も含めて将来のお金を整理したい」
そんな方は一度、数字で整理をしてみませんか。
中立の立場だからこそ、保険を売ることを前提とせず、これからの家計を数字で見える化し、本当に必要な備えを一緒に整理いたします。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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